蔵人便り

SINAPによる復興レポート -初めての陸前高田-

今年の6月からシナップに新しく加わった飯山です。

シナップでは、主にWeb・IT を活用したコミュニケーション作りにおいて、酔仙酒造さんと陸前高田未来商店街さんの復興のお手伝いをしています。

私自身、震災によって直接的な被害を受けた身ではありません。しかし、仕事や生き方への考え方を変えた、自分の内面にとって大きなターニングポイントでもありました。

そんな折、先日初めて打合わせの参加で現地陸前高田市へ赴き、復興へ向けた陸前高田の実情から感じた事を綴ります。

 

■三陸の自然の美しさ

私は神奈川県秦野市というところで生まれ育ちました。そこは車を30分走らせれば丹沢の山と湘南の海がある神奈川でも自然の多い街です。

初めての陸前高田は、晴天には恵まれなかったのですが、雄大な自然に圧倒されるには十分な天気でした。45号線を車で走り、坂を下るといたるところにリアス式の入り組んだ海岸線。海の近くに小さな港や段々畑。坂を登れば、あっという間に深い緑の山々。山と街と海の距離が近く、どちらの自然の魅力もとても身近に感じられます。

穏やかな海を見て思い出すのは、震災直後にテレビで幾度となく見ていた津波の映像でした。あまりに違いすぎる海の姿に、静かな波音ひとつにも自然の怖さが潜んでいることを感じました。

新聞、テレビ、雑誌、ネットなど様々なメディアで見聞きしてきた震災に関する情報。客観的な視点でしか知らず、少なからず他人事で過ごしてしまっている部分の意識を変えたい。自分の行いを見つめ直して、日々の行動に活かしていきたい。

だからこそ、自分の目で見て、耳で聞いて、もっと被災地の現状を知りたいと思いました。陸前高田の街のこと。海のこと。人のこと。現地の方たちが今、思うこと。

 

 

 

■復旧と復興

陸前高田にある未来商店街は、地元出身の若者や、移住者を含めたお店の人たちが協力して店舗と地域を支える、陸前高田を愛する温かい人が集まる場所です。

こちらでの打合わせ後に商店街を歩いてまわっていると、「シナップさんですか?」とお店の方から声をかけて頂き、お話する機会がありました。

"「現地の人から色んな話を聞きたい。」そう思っていても、どんな声をかけたらいいのか。震災のこと、今のこと、立ち入って聞いていいのだろうか。"

正直なところ、自分から声に出せない迷いがありました。そんな中、声を掛けて頂いたことに、迎え入れてくれる温かさを感じました。

お話を伺った中で特に印象深い言葉があります。

--東北に対して「復興」という取組みが日本の各所であるのはとてもありがたいこと。
でも、実情はまだ復興は先々の事で、今はまだ「復旧」の段階なんです。--

震災からもうすぐ2年5ヶ月。現地を訪れた者には、復興へ向かう明るい面がたくさん目に映ります。
大船渡魚市場の再建や復興道路の建設などのライフライン整備。山を切り崩しての、居住区の高台移転工事。そのため、大きな工事車両やトラックも頻繁に行き来しています。
奇跡の一本松などの被災地を巡るツアーバスが、物産店に立ち寄り、地酒や海産物をレジに運ぶ姿もたくさん見られます。

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しかし、今はまだ以前の姿を取り戻す" 復旧" を目指す段階もある事実も忘れてはいけない。今はまだ復興を目指す復旧の時点でもある。 そして、時間が経てば解決することが全てではない。

現地の方や支援に訪れる方、その他たくさんの企業や団体。人の気持ちと支えと活動という人間の力があって今も復旧、さらに復興は進んでいます。

これからシナップの支援活動を通して、復旧と復興のお手伝いをさせてもらい、この酔仙ブログを通して今後さらに被災地への関心と支援の輪を広げていければと思います。

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