蔵人便り
酔仙酒造 × 松徳硝子 コラボ商品開発記 Part2
株式会社シナップ 酔仙酒造復興支援プロジェクトリーダーの柿内です。「酔仙酒造 × 松徳硝子 コラボ商品開発記」として、前回の「酔仙酒造 × 松徳硝子 コラボ商品開発記 Part1」 ではプロジェクトの背景と、杜氏さんの理想とする冷酒器のご紹介をしました。そのなかで杜氏の村上さんの理想とする冷酒器は
一、口にあてたとき雑味を感じず、大吟醸酒の良さを味わえること
一、大吟醸酒の香りが楽しめること
一、常に良い状態で大吟醸酒を味わえる、最適な量を注ぐ事ができること
一、薄さと丈夫さのバランスがよく、永くつかえること
というものでした。
その後、打ち合わせの内容を踏まえ松徳硝子の齊藤さんがデザインし、職人の方々の手によって試作品が完成しました。
4月初旬、出来たばかりの試作品を持って酔仙酒造の大船渡蔵を訪問して、試飲会をしてきました。今回はそのレポートをお送りします。
■酔仙社員による試飲会の開始
製造担当の金野泰明さんの他に、酔仙のお酒を愛してやまない社員の方々にも協力いただき、酔仙のお酒を知り尽くした社員の方々に、試作品の意見をもらうことにしました。もちろん、松徳硝子の齊藤さんとシナップ坂西、私も参加しています。
用意されたグラスは今回の試作品のほか、前回サンプルでお持ちしていたもの、一般的なマシンメイドの冷酒グラスなど多岐にわたります。
まずは、金野さんが酔仙代表として、並べられたグラスで順々に試飲していきます。
金野「いや、松徳硝子さんのグラスは口に当てた時に明らかにちがいますね。薄さを感じますし、想像した通り雑味を感じず、お酒の味がよくわかります。」
次に松徳硝子齊藤さんが続きます。
齊藤「旨い!wいや、冗談じゃなくて本当に美味しいお酒ですね。いいお酒ですので、やっぱり少し小さめのグラスでちびちび飲んでいくのがいいかもしれませんね。」
金野さんと齊藤さんが試飲したところで、酔仙の社員の方々が次々と試飲をしていきます。
「口が狭まっているのは、結構傾けないとお酒が口に入ってこないですね。ちょっと飲みにくいかも。その点、口が広がっているのは飲みやすくていいですね。」
「底が高いもののほうが持っていて安定感があっていいですね。安心感があります。」
「私はこの色の着いているグラスも賑やかでいいかなーと思います。」
「私はこの、すっとしていて口が広がっているグラスがいいと思います。」
「大きなグラスは一度に口に入るお酒の量が多いですね。」
などなど、多くの意見をいただきました。頂いた意見を参考に、検討を重ね今回のコラボ商品にセットするグラスがついに決まりました!
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■セット内容決定!
今 回選ばれた冷酒器は写真のものです。すっと背が高く小ぶりのシルエット。飲み口が広がっていて、口にすっとお酒が入ってくる。お酒の香りも広がりやすく なっています。厚さは「うすはり」より少し厚めの設定で安心感をもたせながらも、口に当てた時に雑味は感じられず、大吟醸酒の味を邪魔することはありませ ん。底が高くなっていることで、安定感があるので、取り扱いに気をつかわなければいけないということもありません。
前回杜氏さんからお話いただいた、理想とする冷酒器の条件を全て満たした素晴らしいものに仕上がりました。
■セット内容決定!
この日は、オリジナル冷酒器だけでなく、セット商品の内容も決まりました。
主役となるお酒は、もちろん酔仙の大吟醸酒。名称は「酔うて仙境に入るが如し 大吟醸生原酒」です。
ピンときた方もいらっしゃると思いますが、酔仙のブランド名の由来となっている、地元出身の南宗画・佐藤華岳斎の「酔うて仙境に入るが如し」という言葉がそのまま商品名に使われています。
ラベルも特別製で、東日本大震災から約一ヶ月後、酔仙の早期復興を祈念し、「弘前友の会一同」様の依頼により弘前ねぷた絵師の佐藤大節様が早期復興を願い描いてくださった、「酔うて仙境に入るが如し」の言葉をイメージした仙人の画が施されています。
もちろん味も折り紙付き、岩手県新酒鑑評会で金賞を受賞した素晴らしい出来ばえです。今回の試飲会でも「旨味があって、本当に美味しいお酒」と大好評でした。
この特別なお酒に合わせるグラスは、今回の試飲会で決まった大吟醸酒が美味しく飲める松徳硝子の酔仙オリジナル冷酒器。だれかと語り合いながら楽しく飲んで頂きたいと、これを2個セットでお付けすることになりました。
そしてこの商品は数があまり作れないため、酔仙公式オンラインショップ限定での販売となります。
特別な冷酒器に特別なお酒、本当に素晴らしい商品ですので、ぜひ皆様にご堪能頂きたいと思います。
今回、このセット商品の値段をいくらにするか、本当に悩みました。商品は大吟醸酒も冷酒器もどちらも素晴らしい出来映えです。
試飲会後の打ち合わせで出てきたキーワードは「応援」「感謝」。
酔仙酒造は震災から2年が過ぎ、多くの方々の応援・ご支援により新しい蔵を建て、大吟醸酒を造ることができるまでになりました。
復興はまだこれからですが、今回の松徳硝子さんだけでなく、これまでに応援・ご支援いただいた方々、酔仙のお酒を愛してくれる方々に、少しでも感謝の気持ちを伝えたい。
そんな気持ちで話しあい、以下の通り決まりました。
酔仙・松徳硝子 復興応援感謝セット
「酔うて仙境に入るが如し 大吟醸生原酒」720mm×1本
松徳硝子、酔仙オリジナル冷酒器 ×2個
販売価格:6,300円(税込)+ 個別送料 800円
■本日より予約開始!
さて、大吟醸酒・オリジナル冷酒器ともに決定し、発売日も5月中旬に決まりました。
そこで本日より、オンラインストアで予約を開始します!
300セットの完全限定販売ですので、お早めにご予約をお願いします!
詳細はボタンをクリックして特設ページより御覧ください!
※こちらの商品の販売は終了致しました。
この記事のライター

醸造課・蔵人 醸造事務、室の子 金野泰明
酔仙で働けること、酔仙を飲めることがありがたいことです。ご支援、ありがとうございます。良い仕込みができるよう、落ち着いた気持ちで仕事に取り組むことを心がけています。
飲酒は20歳を過ぎてから。飲酒運転は法律で禁止されています。妊娠中や授乳期の飲酒は、胎児・乳児の発育に悪影響を与えるおそれがあります。お酒はなによりも適量です。飲んだあとはリサイクル。
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